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会社設立シミュレートの注意点

2019年5月30日

税理士法人西川オフィス神戸の大崎です。今週は私がブログ担当です。

先週は会社設立の判断は事業の利益の多寡でシミュレートしてから判断しましょうという内容でした。今週はこのシミュレートの方法についてもう少しお話ししたいと思います。

例えば今個人で行っている事業の売上が年1000万、諸経費が700万とします。所得は1000万引く700万で300万ですのでこの300万に所得税などが課税されます。では法人成りした場合のシミュレートでは同様に所得300万に対して法人税などが課税されるとみて計算していいのでしょうか?

答えはNOです。

実は個人と法人とでは経費の取扱いに様々な差があるからです。今回はその代表的なものを3点のみ簡単に記載しますが、他にもいろいろありますのでいずれご紹介していきたいと思います。

1. 本人が給料をとれる。
個人事業では事業主本人は給料をもらえませんが、法人なら役員報酬という形で給料がもらえますし、法人の経費になる(条件付き)ので節税になります。

2. 家族も給料が取りやすく、かつ扶養に入れる。
個人事業では届け出た家族にのみ専従者給与を支払うことができますが、法人にはそのような制限はありません。つまりパートに出ている配偶者にもお給料を払えます。また専従者給与をもらっている人を扶養家族にすることはできませんが法人にはそのような制限もありません。

3. 自家消費とみられない。
接待交際費の一部が税務署に否認された経験のある方も多いのではないでしょうか。個人事業では必要経費であっても一部は私的利用とみられ否認されてしまうことが大変多いのです。しかし法人ではそのようなことはありません。(もちろん、私的な使い込みは論外ですが。)

このように法人成りすることで個人事業の時と比べて経費を増やすことができるのです。
シミュレートする時はこういった点も考慮してみましょう。

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